めちゃくちゃ時代を感じさせる映画でした。
ロバータ・グラス(ロザンナ・アークエット)は、28歳の主婦。夫はサウナの販売で儲けていて、自分が出演したTVコマーシャルを友人に見せたりする陳腐な男。ニュージャージーの退屈な郊外の生活に辟易としている。
このロバータが「必死にスーザンを探している!」という新聞広告がしょっちゅう出ているのに気づき「必死に」探されるスーザン、なんてロマンチック!と、自分もスーザンに逢いに、広告にある待ち合わせ場所に行ってみる。
衣装もダサダサ、家のインテリアも、もーなにもかもがダサダサで、これって時代だけなのかな?!
パーティのオードブルも不味そうだった(笑)
それに新聞広告ってのが古いよね。ってか、マドンナが演じるスーザンって、パンク・ニューウェーブな、あの頃めちゃくちゃ「ヒップ」だった人なんだけど、新聞読むんだね〜。
ロバータはスーザンを尾行する。スーザンは中古品店で見つけた派手なブーツを買おうとするが、お金がないのでジャケットと交換する。ロバータはそのジャケットを買い、スーザンのような格好をしてみる。
これがまた・・・・まあロバータはダサい主婦だからダサいのかもしれないけど・・・・
で、これに殺人事件と骨董品盗難事件が絡んでくるのだが。
なんてひどい映画なの?!って思ってたら、評価高いんですよ。あ、だいたい、最初はダイアン・キートンとゴールディ・ホーンが配役されていたらしい。だけど若い層に訴えようと若い俳優を探し、マドンナはエレン・バーキン、ジェニファー・ジェイソン・リー、スザンヌ・ヴェガと争ってこの役を勝ち取ったそうで。
マドンナは、まだ『ライク・ア・ヴァージン』が出たばっかで無名に近かったのに、撮影の途中くらいから爆発的にヒットし出して、公開の頃にはマドンナの映画、って感じになっちゃって、ロザンナ・アークエットは、主演なのにBAFTAで「助演女優賞」を獲ったらしい(笑)。
マドンナも、たまたま歌がヒットしたから音楽業界の人になったけど、同時に映画のオーディションも活発にやってたとなると、一歩間違えば映画の人になってた可能性もあったんだろうなあ。この人上昇志向強いからとにかくなんでもチャレンジしてたのね。
スーザンが行くクラブが、マドンナが活躍していた1980年代のニューヨークのアングラなクラブで、「ボヘミアン・ニューウェーブ」っていうシーンだったらしい。その辺は興味深かったけど、今観ると時代を感じるわ。
しかし評論家たちには概ね好評で、ローリングストーン誌やタイム誌などの「なんちゃら映画トップ100」にも名を連ねている。私も、むかーし観た憶えがあるのに「なんでスーザンを探しているのか」全く憶えてなかったので、ユーチューブの無料映画に上がってきて「お!」って思って観てみただけです。