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愛人 ラマン/恋人・ラマンのharuのレビュー・感想・評価

3.0
愛人に立候補した結果。

1929年サイゴン。フランス人の少女と華僑の青年が船の上で出会い、やがて愛人関係に。貧しい暮らしを送っていた少女は、金のために青年と関係を続けていたが…

マルグリット・デュラスの自伝的小説「愛人/ラマン」の映画化。貧しいフランス人少女と金持ち中国人青年による年の差ラブストーリー。
マルグリット・デュラスは、フランス版瀬戸内寂聴みたいなずいぶん濃い人生を送ったようで、原作はもっとハードらしい。15歳にしてすでに作家で大成してやるという野心ありまくりで、ついでに好奇心も旺盛な彼女は、自らガンガン押しまくって金持ち男の愛人となる。ということで、こんな15歳絶対いねぇ〜だろ!な主人公は、さすが登場した瞬間から明らかにタダ者ではないオーラを放ってました。しかも演じたジェーン・マーチも当時18歳だったとか。もう人生2、3回目くらいですよね?なベテラン感出てましたよ。ということで中国人の青年が彼女に惹かれたのもまぁわかる…けどさすがに15歳はないし、今じゃ絶対アウトなやつです。
さらにこの二人には人種の問題もある。フランス人の少女の家族は、中国人の青年を明らかに見下し、バカにする。しかし金のために、結局は二人の関係を黙認する。青年が彼らを食事に招待すると、誰も青年の話を聞かずに目の前の食事にひたすらがっつく。自分より下に見てる人間から偉そうに金もらうって、何?正直奴隷扱いよりムカつきまして、だからかラストショパンが流れたところでグッと来ず。
原作読んだらまた違うかもしれません。
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