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東京暗黒街・竹の家の10000lyfhのレビュー・感想・評価

東京暗黒街・竹の家(1955年製作の映画)
2.5
戦後の東京で暗躍するアメリカ人ギャング組織への潜入捜査。ギャングも捜査官もアメリカ人で、舞台を日本に、ファムファタール?ら取巻き女子たちを日本人に置き換えた以外は、普通にアメリカのギャング映画。ストーリー的に日本が舞台である必要はまったくなく、舞台選定の理由は単純にエキゾチシズムだろう。その内容が露骨にフジヤマゲイシャなのは、現代目線では失笑すら通り越して新鮮。むしろ外国人目線だったからこそ、当時(戦後/昭和中期)の日本の「普通」の、観光地や日常の風景、芸能を捉えられたのではないか。これらの映像、現代日本人には(クラシック邦画ファンですら)目にする機会が少なく、資料映像としても貴重なはず。当時のゼノフォビアもおそらく客観的に描写されていると思う。映画としては、フラーにしては癖のない普通のクライムサスペンス、初期ヒッチコックぽい(特にクライマックスの屋上遊園地アトラクションの追走劇あたり)。シネスコープ初期のワイドな画面の映像は美しい
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