経年変化

8月の終わり、9月の初めの経年変化のレビュー・感想・評価

8月の終わり、9月の初め(1998年製作の映画)
4.6
アートと小説と男と女とワンコがこの1本の映画内で荒々しくも繊細に呼吸している奇跡。歳を重ねてもなお青春の渦中にある彼等ではあるが、いずれその出口を跨ぐ瞬間はやってくる。移ろう時と場所の中で、各々が不在による喪失を記憶しながら。片や梯子を降り、片や階段を登り、突如フレームインする男と女。なぜあんなにも若いミアが起用されたのか、ラストシーンを目撃して全て腑に落ちた。

【オリヴィエ・アサイヤス監督特集】@ル・シネマ