ハローダギー

ホンコン・フライド・ムービーのハローダギーのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

香港映画好き友人にかりたDVDでみました。

面白い!80年代香港映画慣れしていない方には驚かれてしまう場面だらけですが、私にはそれがうれしい!

バカバカしさの中にも哀愁のあるマイケル・ホイとリッキー・ホイの演技。なんか笑っちゃうし元気をもらえるんですよねー。

マイケル・ホイの老舗ダック屋の待遇が嫌になって、向かいの大手チキン屋で働くことにしたリッキー・ホイが受ける研修のシーン。作業タイムを計測されてチキンつくる様子、やけどしたり玉ねぎが目に滲みたり、慌てすぎて全部ぐちゃぐちゃに箱に入れて提供するも勢い余って床に落ちて、しかもタイム遅くて怒られて。
もちろんむちゃくちゃ笑えるのですが、と同時にどこか胸に迫るというか、この理不尽な労働を見つめる視点に愛すべきというか、切なさというか、胸がキュッと締め付けられるところが私にはありまして、人間味がある描き方だなあと思います。

そして自店のダックの食べ方、マイケル・ホイの説明シーンが何度か出ますが、ほんとに美味しそう!あんなにケチでむちゃくちゃな性格なキャラなのにダック作りの腕は確かだし、食べ方もほんとにダックを愛する食べ方で、しっかり描いているなあと。やはり食べ物映画はおいしそうでなきゃ!

マイケル・ホイの奥さん役かわいらしいシルビア・チャンが夫を明るく支えているのがなんか心温まります。義母をクセありにして、奥さんは怖いキャラにしなかったのは正解だったと思います。

シルビア・チャンの出ている『燈火(ネオン)は消えず』は劇場見逃してしまったのですがどこかで観たいです。

あと音楽がジャック・タチ『ぼくの伯父さん』にとても似ていた!

本作もたまに見返して元気をもらいたいです!