ガブXスカイウォーカー

ホンコン・フライド・ムービーのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

2.7
マイケル・ホイ(主演・共同脚本)はドケチで店員たちを安給料でこき使う中華料理店あひる屋の店主。例によって無神経で自分勝手な上司役だが、いつも以上にキツいキャラとなっている。
リッキー・ホイはさえない店員。マイケルにいじめられて、ライバル店のフライドチキン屋に転職してもまた研修でいじめられる。いつものリッキーだ。

あひる屋は店内は汚いし、飼い犬がうろつく、箸はろくに洗わず何年も使い回し、料理にゴキブリ混入などなど当たり前。そんなムチャクチャな経営とライバルのフライドチキン屋の妨害もあってついに倒産寸前となる。ようやくマイケルは反省し、嫌いな義理の母親に頭を下げて融資を頼み、店を改装して、フライドチキン屋に逆転する。だが、さんざんひどいことをやってきたマイケルが大した報いも受けず改心しても、なんのカタルシスも感じられない(バイト研修はライバル店以上のパワハラを行ったりしている)。とにかく汚い店、パワハラ、営業妨害などなど、嫌なものを見せまくって笑わせようとしても、面白くもない(誇張しているとはいえ、1988年の香港にはこんな店が本当にあったのかも?)。映画の評価は製作された時代背景や、観客の視点、考え方なども大きく影響するが、僕にとって今作はマイケル・ホイの空回りぶりが鼻につく失敗作であった。