マイケル・ホイ（主演・共同脚本）はドケチで店員たちを安給料でこき使う中華料理店あひる屋の店主。例によって無神経で自分勝手な上司役だが、いつも以上にキツいキャラとなっている。
リッキー・ホイはさえない店員。マイケルにいじめられて、ライバル店のフライドチキン屋に転職してもまた研修でいじめられる。いつものリッキーだ。

あひる屋は店内は汚いし、飼い犬がうろつく、箸はろくに洗わず何年も使い回し、料理にゴキブリ混入などなど当たり前。そんなムチャクチャな経営とライバルのフライドチキン屋の妨害もあってついに倒産寸前となる。ようやくマイケルは反省し、嫌いな義理の母親に頭を下げて融資を頼み、店を改装して、フライドチキン屋に逆転する。だが、さんざんひどいことをやってきたマイケルが大した報いも受けず改心しても、なんのカタルシスも感じられない（バイト研修はライバル店以上のパワハラを行ったりしている）。とにかく汚い店、パワハラ、営業妨害などなど、嫌なものを見せまくって笑わせようとしても、面白くもない（誇張しているとはいえ、1988年の香港にはこんな店が本当にあったのかも？）。映画の評価は製作された時代背景や、観客の視点、考え方なども大きく影響するが、僕にとって今作はマイケル・ホイの空回りぶりが鼻につく失敗作であった。

香港グルメ戦争！
老舗焼鴨屋のオーナーのホイ。店はとにかく汚いけど、味はよくて繁盛していた。しかし、隣にダニーズと言う、フライドチキンの店がやってきて、香港グルメ戦争が起こる！

80年代らしく、どこまでものどかなで牧歌的コメディです。
ミスター・ブーことマイケル・ホイは、焼き鴨などを出す中華料理店のオヤジの役。異常なケチオヤジで、安月給で店員をこき使っているけど、従業員の散髪してあげたりと根はいいおじさん。
『悪漢探偵』のシルビア・チャンが奥さんなんだけど、義理のお母さんから、ダンナのどケチっぷりにいつもお小言。

店はゴキブリがスープに入っていたり、犬が店内で床の残飯食べてたりと言う衛生観念が無い店です。衛生局からも度々捜査に入られるくらい汚い！
僕が1997年香港に行った時、従業員が上半身裸で料理してて、とにかく汚い食堂を思い出しました。笑

香港では、鴨とか鶏をローストする焼味(さうめい)と言うのが、香港の伝統的料理です。
僕も焼鴨食べたことあるけど、骨が多くて、とにかく油っこいから、ある程度香港慣れしてないと、香港初心者にはとても食べられないかも💦

実の弟のリッキー・ホイが従業員の役。あまりの給料の安さと待遇の悪さに、ダニーズに転職しますが、ダニーズは日本のスーパーブラック企業で、リッキーは徹底的にいじめられてしまいます。何故かマイケル・ホイと鶏の着ぐるみを着て乱闘したりと、仲良く兄弟喧嘩します。笑
マイケルのインド人女性の変装も見もの！

さらに、次男の『悪漢探偵』サミュエル・ホイもチラッとゲスト出演。あまり本編と絡まなかったのは、この頃体調悪かったせいかな？
ダニーズのオーナーたちは、どこまでも汚く、どんな手を使ってでも、マイケルの店を潰そうとネズミを大量に忍び込ませたりと、やることえぐい！！

どけんとせんといかん！とマイケル・ホイは全財産を投げ打って、お店をとにかく綺麗にして、現代的なレストランにして大改革をします。そしたら、ようやく客足が戻り、一気にマイケルのお店は天井知らずで大繁盛するというサクセスストーリー！！
ラストは人情エピソードでシメ！と香港の喜劇王らしくいいハナシに仕上げてます。

80年代はジャッキー・チェンとマイケル・ホイ、チョウ・ユンファの時代で、旧正月と夏休みになると、新作が必ず公開されて、軒並み大ヒット！と言ういい時代でした。子供の頃に80年代香港に行ってみたかったお...。

爆笑というほどではないけど、ほろりとするところと終盤スカッとするおかげで少し満足度が上がった。
向かいのファストフード店の教育方法が過激だった。