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野盗風の中を走るの一のレビュー・感想・評価

野盗風の中を走る(1961年製作の映画)
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まずタイトルが『群盗荒野を裂く』みたいでかっこいい。オープニングから画面には風格が漂う。話は『七人の侍』っぽいけど、任侠映画かニューシネマか、滅びの美学に着地する。ラスト、命捨てて敵前に駆け出していく4人の姿が『明日に向って撃て!』よろしくストップモーションになるんじゃないかと錯覚した(ストップモーションにはならない)。終盤の展開は太平洋戦争における日本のメタファーだろう。さすがに夏木陽介は三船じゃないし、志村喬も宮口精二もいないけど、ヤング吉右衛門(二代目)とかヤング松本白鸚(二代目)とかフレッシュで良かった。
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