Tai

座頭市物語のTaiのレビュー・感想・評価

座頭市物語(1962年製作の映画)
4.3
数ある座頭市の1作目!

午前十時の映画祭にてですよ!

観るのは2回目かと思っていたら初鑑賞でした。前に観た座頭市はどの座頭市だ⁇となるくらい、映画にドラマシリーズにと数多く製作された『座頭市』その初代です。

座頭ということで盲目の市が旅すがらやって来た町でヤクザの抗争に巻き込まれちゃうお話。

とにかくこの座頭の市が格好良いんですよ‼︎あのどっしりとした市が、人間性でもどっしりとしていて、なのに剣は俊速!瞬きしてたら終わっちゃうよ!な腕前。
バッサバッサと無双するアクションも良いけど、本作のような「(刀を)抜くのか…?抜くのか?抜いたー‼︎」みたいなのも大好きです(о´∀`о)b
そしてCGもワイヤーも無いこの頃の殺陣の足腰がしっかりしているのが迫力あるんですよね。体感が素晴らしくて、本当に切っちゃいそうな出立ちがたまらん‼︎

そして個人的には悪党たちの描き方も秀逸だと思うんですよね。
もう、本当にク◯野郎なんですよ。その◯ソ野郎っぷりの言動はもちろん、カット割り等の演出もいいんですよね!
歓喜している悪党たちを滑稽に撮っている所なんかは、言葉にせずとも世のやり切れなさが市を通して流れ込んできます。
そんな野郎どもがいるからこそ、その世界でしか生きられないという市の世知辛ぇ道が作品として輝いてしまうのが、また世知辛ぇ(・ω・`)


当時は現代よりも遥かに生きにくかったであろう市が、これ程に〝格好良い!〟と思わされる生き様を見せられれば、言わずもがな自分自身も奮い立たされるであろう作品。
特に現在のまさかの事態にノックダウンしそうな人に観て欲しい作品かもしれません(`_´)ゞ
Tai

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