いかえもん

座頭市物語のいかえもんのレビュー・感想・評価

座頭市物語(1962年製作の映画)
4.0
BS12で放送されたのを録画しました。
映画のタイトルとか盲目の剣士であるとかは知っているし、そのワンシーンがコントとかで使用されたのは観たことあるんですが、本物はこの歳にして初めてでした。

日本の時代劇に影響を受けた海外の監督さんは多いとはよく聞きますよね。黒澤明はもちろん、子連れ狼シリーズとか、この座頭市シリーズとか。
なんかわかりますね。かっこいいわ、確かに。
今となってはこういう演出は、ハリウッドでもよくあるから珍しくないと思えても、それの最初はこれだったんかなぁと思うとすごいなと思う。

映画自体の流れはとてもコンパクトで、無駄がないストーリー展開でありながら、運命のいたずらで、戦わなければならなくなった、互いをリスペクトする二人の剣豪の悲しみを描いていてぐっとくる。

勝新太郎と言えば、私は映画スターだった頃よりも、パンツから麻薬が出てきて大騒ぎ、中村玉緒さん苦労したなぁの方が印象深い世代ですが、俳優としては唸るものがありますね。目を閉じた状態であの空気を演出できるのはなかなかいないだろうな…って思いました。

明日から同じくBS12で市川雷蔵の大菩薩峠が3週連続で放送されて、その後に雪之丞変化が放送されるそうで、ほとんどメジャーなサブスクで配信になっていない作品なので楽しみ。