kazun

雨のkazunのレビュー・感想・評価

(1932年製作の映画)
3.6
そぼ降る雨の南海パゴパゴ島の港。サンフランシスコで汚名を着せられ逃げてホノルルで娼婦となったセディーが降り立つ。

2度目の視聴。

ほぼ港の宿屋で完結していて舞台を観ているような感じでした。(低予算?)

ずっと雨がどしゃ降りで鬱々としています。その中で、サンフランシスコに戻りたくないセディーと、なんとしても戻らせて罰を受けさせようとするデヴィッドソンのこれまた鬱々とした話…。

登場人物をパスポートの受付で分かりやすく見せてくれるのが良かったです。
そしてジョーン・クロフォードの登場の仕方!もったい付けてバーン、みたいな。ちょっと「ギルダ」のリタ・ヘイワースを思い出しました。

見逃して欲しいと懇願するセディーの言葉を祈りの言葉で遮り続ける牧師のデヴィッドソンのシーンがホラー味があって恐ろしかったです。
終盤悪魔に魅入られる所も怪演でした。

神を讃え、祈りながら、自分がまるで神かのように振る舞うデヴィッドソンの偽善的な姿が心に残る作品でした。

セディーは計算ずくだったのか…。
恐ろしい子…!
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