目指せ甲子園も
良いが…
あの娘の笑顔を
目指したって
いいじゃないか(笑)
byみつる
という野球モノの概念を
変えたエポックメイキングな作品
「ナイン」
野球と言ったら、目には炎で甲子園に行き、プロになり、男の勝負を命をかけて戦うという世界だった漫画の世界に、全く違う涼やかで爽やかな風をもたらしたのがあだち充先生のこちらの作品。高校球児たちが普通の高校生で、普通の恋愛を描くというスポーツ＆恋愛というカテゴリーを切り開いた。
主人公新見克也は全中100mの覇者だったが野球部の監督の娘中尾百合に一目惚れして、柔道の猛者唐沢と一緒に入部する…。同じく全中の覇者の投手倉橋も父の反対に合いながらも、皆の友情から入部した。だが…百合を思う強豪校の幼なじみ山中が登場。新見に憧れアタックする陸上部の雪見も現れ…。
タッチやみゆき、H2など後のあだち作品の原型であり、ストーリーはやや粗く、典型的でありながら、そのキュンとさせるような演出はまさにプロトタイプ。ロングヘアの淑やか美人とショートカットの元気美人はみゆきにダイレクトに引き継がれている。三角や四角と関係性が複雑になるのだが…唐沢、倉橋、克也の友情は不変であり、唐沢が百合を諦めたあとの態度が男らしく素敵（笑）。ずっと思いを隠し克也を応援する倉橋も良いやつだった。
声優陣が圧倒的に豪華で主人公克也にアムロ・レイ古谷徹（最近は安室さん？）唐沢に古代守かヤン・ウェンリーまたはデューク・フリードの富山敬、倉橋はバンパイヤ・ハンターD、マ・クベでお馴染み塩沢兼人。ライバル山中になんとケンシロウ、冴羽獠、キン肉マン、葵豹馬他の神谷明。この面子の声に惚れられるのは女性の憧れだろう。（故に女子にもオススメしたい）その中尾百合役には倉田まり子さんが…事件がなければ…みゆき役は彼女かもしれない。主題歌の真夏のランナーなども芹澤さん作品なのでタッチに似てますからね。
映画版は確かみゆき（実写版）と同時上映で永瀬正敏が出てました（笑）これ…確か見に行ってたわ。初めて1人で見に行ったかも…懐かしくもキュンとする（笑）作品でした。
