友二朗

スタンド・バイ・ミーの友二朗のレビュー・感想・評価

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)
4.5
『たった2日の旅』

友と別れた12の夏。

なんとゆう奥深さ。
何故もっと早く観なかったのか。

どこから話したらいいか分からない。
あまりにも全てが良すぎた。

今までそれなりに映画を観てきたが「一番友達にしたいキャラクター」の頂点にクリスが立った。クリス大っ好き。優しいし頼もしいし、人一倍哀しみも痛みも理解してて誰よりも尊敬できる。

中学に上がる12歳最後の夏というのが素敵。そういえばあっち9月入学なんやった。

行き道は何もかもが新鮮で楽しくて刺激的なのに比べ、帰り道はどこか消費的で寂しく、重い。これほんと何事もそう。でもその帰り道に感じる愛すべき哀愁こそが人間を少しずつ大人にしてゆくのだと最近は強く感じる。

4人組のバランスが黄金。
誰一人欠けても物足りない。
90分の中にこれだけの個性を詰め込めるその構成には見事としか言いようがない。

お兄ちゃんのデニー強烈に良い人。

"ロリポップ"のシーン可愛い。
他にもBGMがずーっと良い。

パイの大食い選手権最高。
まじで汚い。

長距離歩くの趣味な自分からしたら往復80km2日で歩いてこの元気は凄い。

「お返しなし」とかいう脳筋ルール好き。

ヒル剥がすシーンめちゃんこ青春で好き。

テディいかれすぎ。と思ったら父親の悪口を言われてブチ切れて皆に謝るシーンにグッと来た。ほんでこのシーンもクリスが優しい。

非好青年グループについて、個人的にこの演出ほんとに嫌いで、ウエストサイドストーリーとかはその共感性羞恥の痛さが大きすぎてあんまり感情移入もできんし観るのしんどかったけど今作の彼らはなんか良くてしっくりきた。この違いは分かってない。主人公が子供で大物なのに比べてあっちが小物やから対比が見やすかったんかな。

エンドロールめっちゃ良い。名曲。

郵便箱打ちとかゆうパワーワード。

12歳、確かに楽しかったな。
小さな世界を満喫できたし意外と将来のことも考えていた。皆が平等だった。
幸せなことにまだ繋がりのある友達も多いけどこれからも大切にしたい。

たぶん何回も観る。
一生色褪せない名作。
読んでくれてありがとう。

クリスよ永遠なれ。

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「人口たったの1281人
 だが僕にとって全世界だった」

「俺はどのみち殴られる 行こう」
クリス..

"生きるとは死に向かう事なり"

「食後の一服は最高だね」
これ子役のタバコどうしたんかな。

「俺達といると頭が腐っちまうぞ」
クリス..

「君の親がやらないなら
 俺が守ってやる」
クリス..

「神様 もうエロ本を盗みません
 豆もちゃんと食べます」
笑笑

「悲しいよクリス
 独りで死ぬなんて」

「先生はスカートが欲しかった
 僕がチャンスを作ったんだ」
クリス..

「彼は臆病でもなく眠ってもいない
 彼は死んでいたのだ」

「君はきっと大作家になるよ
 材料に困ったら 僕の事を書け」
クリス..

「皆黙ってた」

"友達は出来、また離れていく
よくあることだ"

「握手を」
「またね」
「もちろんだ」
クリス..

「永遠に彼を忘れはしまい」

「あの十二歳の時のような
 友達は もうできない
 もう二度と...」
友二朗

友二朗