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スタンド・バイ・ミーのkmiwのレビュー・感想・評価

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)
5.0
満を持して書いてみようか。うまく書けるかしら。ツラツラといってみましょう。
これ、映画ってほんといいもんですね、と言いたくなる権化。
少年達の瑞々しさは留めておきたくもあり、その純粋さは禍々しくもあり、自分もかつてそうであったはずなのに、もう思い出せない。
こんなばかばかしいことにこんなにも一生懸命になれるのは人生のほんの短い間、青春の手前の一瞬だけかも。
死体見つけに行こーぜ。兄貴より先に見つけてやるぜ。とかさ、一体自分が何者かなんて事を考えはじめてしまう思春期には出来ない所業ですよ。
昔は良かったというのはある意味禁句だが、日米違いはあれど現代のお子よりも昔の子供達は自由だった。危険をも内包した空間を自由に遊んでいた。
そして彼らは死体を見つけたのだ。二度と動かない白く濁った瞳を見つめた少年達はきっとそこで何かを悟ったと思う。
映画を観る観客も同じくそこで何かを思い出し、何かを失ったような切ない気持ちになるんではないか。
忙しくて気持ちも身体も迷子になりそうになったらスタンド・バイ・ミーを観たらいい。息がしやすくなるだろう。
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