ハンスウ

一日だけの淑女のハンスウのレビュー・感想・評価

一日だけの淑女(1933年製作の映画)
3.5
何かの検索でたまたま出てきて、Amaプラでこういうクラッシック作品がたくさん観られるということを最近知った。

本作は1933年作だけど調べると、それでもキャプラ監督が活躍しただいたい中期にあたる頃に作られている。有名な監督でもこれくらい古いとソフト化されている作品も少ないし、VHSビデオやDVD、BS放送なんかで数本ほどしか作品を見たことがなかった。だからAmazonの配信はありがたい。

この映画は人々の善意をおとぎ話風に描いていて、この後も、おそらくこれ以前にも作ってきただろうこの監督の得意なやつだった。

観る人によってはご都合主義と批判する人もいただろうけど、こういうお話をうまく成立させるためにコメディ要素をうまく使っているところがキャプラ監督の特徴だと思う。ビリヤードのシーンなんかは今でも通用しそうなおもしろいギャグになっていて声を出して笑った。登場人物はセリフのない端役に至るまで個性的な人たちが出ていて、コメディを作るための人物設定が徹底されているように見える。

アカデミー賞に何部門かでノミネートされていたみたいだが、落ちぶれて貧しくなってしまった主人公が金持ちのふりをするという設定は、これ以前に作られたのチャップリンの「街の灯」に似ていて、さすがにこれは影響を受けてパクったのかもしれないと思った。でもこの次に名作を作って監督賞や作品賞を受賞してる。
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