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エレファント・マンのkazu1961のレビュー・感想・評価

エレファント・マン(1980年製作の映画)
3.8
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-189 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-533

🖋ただただ、普通の人のように眠りたい、普通の人のように生きたかっただけなんですよね。。。10代のころ、本作初見の時、怖くもあり不気味でもあり、そしてラストシーンに涙した記憶がまざまざと蘇ってきます。今回再鑑賞してみても、ラストの哀しさは当時のままでした。私が子供のころはまだお祭りなどの時に見世物小屋があった時代でした。本作を観て、怖いもの見たさに見世物小屋に行ったことのある自分を恥じたのを思い出しました。。。

🖋本作、1980年に日本で公開され今年の日本の興行収入では一番になった作品です。19世紀のロンドンを舞台に“エレファントマン”と呼ばれた奇形の男ジョン・メリック(ジョン・ハート)と彼の主治医トリーブス(アンソニー・ホプキンス)の交流を描いた作品です。なんと言っても『イレイザーヘッド』のデヴィッド・リンチが監督、撮影は怪奇映画の名匠F・フランシスということで、この不気味な世界観と奇形だけど純粋な心を持つ男を軸としたヒューマンドラマを巧くバランスをとって描いた作品だと思います。

🖋さらにこの年になってから再見すると、単に美しい無垢な泣かせるヒューマンドラマの側面と、デヴィッド・リンチならではの精神的な残酷描写を描いたリンチワールドであることにも気がつきました。

🖋4K修復版で観たため、19世紀末のロンドンの風景や街の陰影がより引き立っていましたが、ジョン・メリックの風貌はかえってメイクであることがハッキリしてすこし残念な部分もありました。。。

😢Story:(参考: allcinema)
19世紀末のロンドン。21歳の青年ジョン・メリック。彼はその特異な容姿から“エレファント・マン”と呼ばれ、見せ物小屋で自らを晒しながら生きていた。そんなある日、メリックの姿が小屋を訪れた外科医フレデリック・トリーブスの目に留まる。そして、研究のためにメリックを病院へ呼び寄せるトリーブス。やがて、彼の研究発表や雑誌での紹介をきっかけに、メリックは一躍時の人となる。だが、彼は大衆の好奇や同情の眼差しを受けながら、自身は普通の人間らしく生きることだけを切望していたのだった…。

🔸Database🔸
・邦題 :『エレファント・マン』
・原題 :『The Elephant Man』
・製作国 : アメリカ・イギリス
・初公開 : 1980
・日本公開 : 1981/05/09
・上映時間 : 124分
・受賞 : ※※※
・監督 : デヴィッド・リンチ
・脚本 : クリストファー・デヴォア、エリック・バーグレン、デヴィッド・リンチ
・原作 : ※※※
・撮影 : フレディ・フランシス
・音楽 : ジョン・モリス
・出演 : ジョン・ハート、アンソニー・ホプキンス、ジョン・ギールグッド、アン・バンクロフト

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
19世紀末のロンドンを舞台に実在した奇形の青年ジョン・メリックの悲劇の人生を、「イレーザーヘッド」のデビッド・リンチ監督が描き、鬼才リンチの名を世界にとどろかせた名作。見世物小屋で「エレファント・マン」として暮らしていた青年メリックの前に、ある日、外科医のトリーヴスという男が現れる。メリックの特異な容姿に興味を持ったトリーヴスは、メリックを研究材料にするため、自分が勤める病院に連れ帰ることに。何も話さず怯え続けるメリックを、周囲は知能が低いと思っていた。しかしある時、メリックが知性にあふれた優しい性格であることが判明するが……。日本では1981年に初公開。作品誕生25周年を記念した2004年にはニュープリント版、本国公開から40年を迎えた2020年には4K修復版でそれぞれリバイバル公開される。
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