こんな映画も撮ってるんだ木下惠介。ねっとり長く撮るところと素早く処理するところのメリハリがあり、アクション表現でも巧みさを見せる。逃げる人と並走するカメラ。
西部劇にありそうな展開だが、そこは太平洋戦争末期の日本。冷静なのは村人以外と接する機会のある人のみで辛い。一家が反撃したり、加藤嘉・加賀まりこ父子の視点で描く方が、映画として盛り上がるだろう。その道を選ばないのが作風か。加藤剛あんま頼りになんない。
口琴が終始鳴り続けていて効果もあったもんじゃないのだが、そこに不穏を覚えるようになる。今もどこかで伝説が生まれてる?