クロスケ

死闘の伝説のクロスケのレビュー・感想・評価

死闘の伝説(1963年製作の映画)
2.4
ロングショットの緊張感のなさにガッカリしました。

ロングショットはその場の状況を端的に説明する用途としては、とても便利な画面サイズです。
それ故にカメラ位置と画角を丁寧に決め、的確なタイミングで挿入しなければ、只々漠然とした画面になりがちです。

本作はその罠にまんまと引っ掛かってしまっています。安易にロングショットに逃れた挙げ句に、ここぞという瞬間も永遠に見失ったまま、ダラダラと時間が過ぎていきます。

何とも中途半端な画面の中を、狼狽えた村人たちがひたすら行ったり来たりしている様を見続けるのは、些か退屈です。
かなりハードなシチュエーションが展開していくわりには、編集の切れ味も悪いので、全体的にもっさりした印象を受けます。

題材は如何様にも魅力的な映画になり得るものだし、俳優陣もスクリーンを満たすに充分な存在感を持ったスターばかり。勿体ない作品でした。
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