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パンズ・ラビリンスのこーたのレビュー・感想・評価

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)
3.9
リアルなグロ要素も兼ね備えたダークファンタジーという感じ。もし妖精が実在したらあんな感じなのかもなあ。
1944年、恐怖政治下のスペインが舞台。冷酷で残忍な大尉と嫁ぎにきた妻と娘のオフェリア。ゲリラのスパイとして潜入するメルセデスと医者。わかりやすくいろんな大人たちの思惑が錯綜する中、並行してオフェリア独自の物語が進んでいく姿は、まさにアリスインワンダーランドを彷彿とさせる。純粋な子供と殺し合いをする大人たちの間には明確な境界線があり、決して交わることはない。ラストは残酷な世界から解放されたオフェリアの描写が入りエンド。所謂、自己犠牲による魂の救済がラストのため、美徳にも思えるしそんな結末ファンタジーでやっちゃうのか!ってところは意外だった。賛否は分かれるかもしれぬが。クリーチャーたちは全体的に気持ちわるかったなあ。
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