ぶみ

ブロークン・アローのぶみのレビュー・感想・評価

ブロークン・アロー(1996年製作の映画)
4.5
核弾頭、紛失。

ジョン・ウー監督、クリスチャン・スレーター、ジョン・トラボルタ主演によるアクション。
ステルス機による演習を行なっている際に、積載されていた核弾頭を強奪したアメリカ空軍の少佐と、彼を追う大尉等の姿を描く。
新年一作目にスカッとしたアクションを観ようかと思い本作品をチョイス、実は何度となく観ている作品なのだが、久々の再鑑賞をしたため、あらためての再投稿。
核弾頭を強奪したディーキンス少佐をトラボルタ、彼と合同演習していたヘイル大尉をスレーターが演じているほか、サマンサ・マシス、デルロイ・リンドー、ボブ・ガントン等が登場。
物語は、核弾頭を強奪したディーキンスを、ヘイルがたまたま合流したマシス演じる公園の監視員とともに追う構図となるのだが、荒涼とした砂漠を舞台に、カーチェイス、インディ・ジョーンズばりの鉱山跡地、ヘリコプターによる追跡に、はたまた貨物列車上での対決と、登場人物は決して多くないものの、手を替え品を替えと様々な展開が繰り出されるため、終始飽きることはない。
あらためてクレジットを確認すると、脚本は一世を風靡したヤン・デ・ボン監督『スピード』で同じく脚本を担当したグレアム・ヨストだし、音楽も数々の名作を手がけているハンス・ジマーと、なかなかのイケイケっぷりであるとともに、白い鳩は登場しなかったものの、二丁拳銃にスローモーションといった、これぞウー監督とも言える演出が随所に施されているし、爆発シーンにおける爆薬の量もかなり多めであるため、ケレン味たっぷり。
何より、登場するカットはもとより、タバコの吸い方一つとっても、クセ強めなカッコ良さが滲み出ているトラボルタの悪役っぷりが素晴らしく、本作品を初めて観た際に心を掴まれてしまい、以降トラボルタファンになったのが、昨日のことのように思い出された次第。
ちなみにタイトルとなっている「ブロークン・アロー」とは、作中にも解説が出てくるのだが、核兵器紛失事故を示す軍で当時使われていたスラングであるとのことであり、日本語における「三本の矢」にも通ずるところがあるのは面白いところ。
流石に今観るとガバガバな展開や、笑うしかないような演出が散見されるものの、私的にはこの手のジャンルの面白さを教えてくれた作品であるとともに、前述のようにトラボルタファンとなった思い出補正が入ってはいるものの、何度観ても飽きることのないノンストップ・アクションの傑作。

ブレードで散髪してやれ。

さて、遅ればせながら、本作品が今年初鑑賞かつ初投稿となりました。
駄文ですが、今年もお付き合いのほど、よろしくお願いします!
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