佐藤克巳

金環蝕の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

金環蝕(1934年製作の映画)
4.0
藤井貢の決断力の無さに腹が立って仕方がなかったが、正直、男は案外こんなもん。注目は何と言っても、田中絹代のライバル川崎弘子と、この作品がデヴュー作の桑野通子の美の饗宴。女学校での村一番のお嬢さんから、藤井を追って上京、キャバレー女給に転落する和風スタイルの川崎に対し、政財界の大物の娘でフラッパーだが藤井を本気で愛して貴賓のある淑女に変貌した桑野。結局、藤井の親友で法学士金光嗣郎と結婚し海外へ旅立つ桑野に金環蝕が差した様だ。
佐藤克巳

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