しゅん

第十一号監房の暴動のしゅんのレビュー・感想・評価

第十一号監房の暴動(1954年製作の映画)
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アメリカって映画で社会変わると本気で思ってる国なんだな、少なくともこの映画の製作陣はマジなんだなと底力にビビる。暴動側にも対立があり、統治側にも対立があり、敵と味方はどこかで通じ合っているにも関わらず世界は変えられない。その身も蓋もなさを人質交渉のサスペンスの中に落とし込む。牢屋から出れば囚人たちは物を投げて舞い上がり(その騒乱に『自由を我らに』『新学期・操行ゼロ』を思い出す)、電話がかかれば奥からダッシュで駆けていく。我慢しているジリジリした長く、変化はあっけない。そのあっけなさこそが映画なんだと言わんばかり。
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