takanoひねもすのたり

花と怒涛のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

花と怒涛(1964年製作の映画)
3.3
再鑑賞
任侠物、主演は小林旭
 
大正時代の浅草、土建屋・村田組の人夫達から慕われている尾形菊治(小林旭)
彼は強引に結婚を強いられたおしげ(松原智恵子)を掻っ攫い駆け落ちしてきた男で周囲にはその素性を隠している
ある夜、突然襲撃にあうが、芸者・万竜(久保菜穂子)に救われる
工事利権で村田組と玉井組の対立が緊迫するなかで桜田の親分に気に入られた尾形は小頭に出世、だが派閥争いに巻き込まれ、更に刺客からも追い詰められてゆく

小林旭演じる尾形菊治も良いけれど、脇役陣がとても良い作品
菊次を後見する土建組合長・重山、声がいいし、着物姿の佇まいが粋でかっこいい
おしげを匿う飲み屋の親爺さん、
鉄火肌で鯔背な万竜姐さん、
そして大正時代の遊び人スタイル(黒マントにバレンチノ風の帽子)のしつこい刺客、
みなそれぞれ魅力的

奥行きを感じる浅草のセットや新潟の雪景色の美術は木村威夫で流石