チベットの農村で生まれ国の最高指導者となったダライ・ラマ14世の半生を描いた伝記映画。
2023年14本目。
数あるマーティン・スコセッシ監督の伝記映画のひとつですが、とりわけエンタメ色は薄く、史実を描くことに徹したと思われる作品でした。全員が無名キャストの上、淡々とした展開も相俟ってどうしても地味な印象は受けますが、なかなか見応えのある作品でした。
チベットの仏教的な教えや信仰については勉強になる部分も多かったですし、中国の侵略に対してはやはり許せない気持ちが強くなりました。存続が脅かされつつある国の最高指導者として、何を考えどう行動するのか、断腸の思いの決断にも思いを馳せつつ鑑賞しました。