バタコ

クンドゥンのバタコのレビュー・感想・評価

クンドゥン(1997年製作の映画)
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名作。ダライラマやチベットに関するだいたいのことはわかっていたが、映像で観ると印象がまったく違う。チベット文化や宗教の奥深さと、政治システムの独自性におどろかされた。風景や人々の衣装の映像がとても美しかった。とくに、砂曼荼羅は初めて見た。日本人なので、「曼陀羅」自体はわかるけれど、それを川へ海へと流してしまうのは、執着のなさが徹底している。
後半は、中国軍、それを命令する毛沢東の残虐さが描かれ、いたたまれない気持ちだった。
ラストのダライラマのことばは、仏教徒でない西洋の人々には理解できただろうか。日本の仏教とチベット仏教とはかなり違うとこの映画を通してあらためてわかったが、主要な教えは共通する部分があって、いくつかのダライラマのことばが身に染みた。脚本はメリッサ・マシスン。
テーマもさることながら、壮大なスケールと映像美。マーティン・スコセッシ―監督、さすがとしかコトバもない。
追記
wikiの情報
・主役は、ダライラマの甥の息子
・脚本は自身がチベット仏教に帰依したメリッサ・マシスン(当時は俳優ハリソン・フォードの妻)、音楽のフィリップ・グラスもチベット仏教徒であった。
・メリッサ・マシスンは、プロデューサーも
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