このレビューはネタバレを含みます
おそらく敬虔なクリスチャン(なんだろうと思っている)のスコセッシが描くチベット仏教の神性と信仰、ダライ・ラマ14世の半生。ややオリエンタリズムも目につくので遠藤周作“沈黙”の映画化は若干不安だな…無論期待していますが。
ロケはモロッコ。そして英語。ただ舞台の再現に対する熱量は“最後の誘惑”並だと思う。非西欧的な世界をちゃんと作りたいという意欲が見える。チベットの歴史をこまやかにドキュメントタッチに描くのではなく、ダライ・ラマ14世の夢を効果的に使って表象に抑えているところも良い。