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クンドゥンのkapoのレビュー・感想・評価

クンドゥン(1997年製作の映画)
3.8
まずこの映画で素晴らしいと思ったのは映像美。
ダライ・ラマ14世がインドへ亡命するまでの
半生を静かに描いた映画だったけど、
モロッコで撮ったという
その壮大な土地の様子は、
静かな雰囲気に大きなエネルギーが加わって、
マグマの様な感覚が残った。

暴力に対して非暴力を貫く姿には感銘を受けた。
今の世の中だからこそ、自分の身にも置き換えて
この精神を見習いたい。

チベット仏教の不思議な美しさと
神秘的な感じが良く出ていて、
ダライ・ラマとその周りの人々の苦悩が良く分かる映画だった。

2歳で選出されて、4歳で親元を離れて、
指導者英才教育をされる運命て…
どうやって考えても理解を越える。
だから共感は出来ても、理解に苦しい部分もあったり。
でもそれを映像の力で心に響かせる監督が凄い。
特に終盤の、中国侵略に遇い、
深い悲しみを表したおびただしい数の赤い僧侶は脳裏に焼き付いた。

軽い予備知識があった方がいいかな。
あと真剣長丁場なので体制整えた方が○
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