広島カップ

チャップリンの移民の広島カップのレビュー・感想・評価

チャップリンの移民(1917年製作の映画)
3.5
ルイ・マルが少年時代に観ていたと思われる本作。
彼の自伝的作品『さよなら子供たち』(1987)の中で少年時代のマルがこれ観て笑っているシーンがあります。
私ももし小学生の時に観ていたら多分ひっくり返ってゲラゲラ笑っていたことでしょう。

チャップリン本人がイギリスからアメリカに渡っているのである程度は自身の体験にもダブルであろう作品。
少なくともチャップリンが自由の女神を見た時の心持ちは本作と共通しているものと思われます。

船でアメリカ目指して移住をする人々。
前半は船上、後半は新天地アメリカが舞台。
船が揺れることを充分に活かした笑いが主体の前半。
揺れに合わせてリズムの良い笑いが続きます。
憧れのアメリカに着いたが金も仕事も無い。
たまたま拾った小銭をポケットに入れてレストランに入ったはいいが...という後半。
ガタイが良くて威張っているその店の店主との攻防を知恵で切り抜けるチャップリン。
正に「人生に必要なのは知恵と勇気と幾らかのお金」を地でいく話。
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