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夏の遊びのooiooのレビュー・感想・評価

夏の遊び(1951年製作の映画)
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振付師からの助言「壁を壊すチャンスは一度だけ」。マリーがメイクを落とすシーン=壁を壊す瞬間かな。本来の自分を取り戻す。失った感情を呼び戻す。しかし最も印象的なのはマリーが感情を失う場面。あの病院シーンの素晴らしさ!『ベルイマン自伝』で感情について語るところ抜粋「私には現実感がなかった。知覚は外界の現実をそのまま記憶するが、感情のほうは少しも動じないことを知り私は驚いた。感情は閉鎖された世界に住んでいる。密室に閉ざされていた感情が解放されるまでには40年もかかった」。本作で描く解放は願望?分裂症をそのまま描かないところが初々しい。
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