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ガールフレンド・エクスペリエンスのmのレビュー・感想・評価

3.0
仕事が私生活に及ぼす害、または私生活が仕事に及ぼす害を高級コールガールという視点からドキュメンタリータッチで描いた話。
仕事とはなんだろうか?を鮮やかに描いていて、やはりスティーブン・ソダーバーグ監督!となる作品。

『オーシャンズ』シリーズが印象的なスティーブン・ソダーバーグ監督だが、『エリン・ブロコビッチ』や『コンテイジョン』など社会派なイメージもある方。今作は、完全に社会派に寄っており、またセリフ少ない・ストーリーは無く、大衆向けではない。
だけど、そもそも仕事とはなんだろうね?という視点をアンダーグラウンドにある高級コールガールを使い見事に描き出している。

最近、私真面目に社会に貢献出来ていなくて笑
体調不良の連続でどうにか日常生活を保っている程度なんだけど、そうなってくると尚更、仕事とは?となってくる。笑
常に病んでいるけどこんなに融通の利かない身体になってきている今は辛過ぎる笑

高級コールガールという、ある時は崇められ、ある時は蔑まれる立場にある仕事。そして今作の時代背景はリーマンショックが訪れている不景気。
というなんともシビアな設定をスタイリッシュな画と時間軸などを弄っている演出でとてもお洒落なでき。

今作を観ながら『プラダを着た悪魔』を思い出した。仕事とプライベートがうまくいかない、どちらかを優先したとき、どちらかが蔑ろになる。そんな普遍的なことを今作でも描いている。
イチロー選手が、記者に「なぜそこまでストイックになれるのか?」と問われた時の回答が今作にもある。

最近、風俗についての記事を読んだ。コロナのおかげで、家族や既婚者を持つお客は減っているそうだ。それと同様に、なりふり構っていられない人や危ない人が増えているらしい。
なんだか難しいなぁ…。
ラストのチェルシー(サーシャ・グレイさん、2010年までポルノ女優だったのか!)のプロフェッショナルさが素晴らしかった。

追記
社会派な監督が盗みのプロたちを描く『オーシャンズ』シリーズって逆説的になるけどやはりお洒落ね。

ストーリー : ★★★☆☆
映像 : ★★★☆☆
設定 : ★★★☆☆
キャスト: ★★★☆☆
メッセージ性 : ★☆☆☆☆
感情移入・共感 : ☆☆☆☆☆
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