2作目辺りから西部劇をやりたくてウズウズしている感じはあったが、いよいよ本格的に西部劇化する。
小林旭のファッションもカウボーイ風に変更され、性格も明るくなったことで従来の復讐者・アウトローな側面はなくなっている。
行動原理だった兄や恋人の件にも拘ってないし、ギャンブルへの葛藤もなく、1~3作目と同一人物に見えない。
前作『ギター抱えたひとり旅』で芦田伸介との因縁にケリが付いたおかげで生まれ変わったと思えなくもないが…
居候先の農業を手伝う姿にギャンブラー映画の面影はないが、申し訳程度に差し込まれる賭博パートではスーツになったりとチグハグ。
仕事仲間という設定でウクレレ(牧伸二)と港のマリー(横山道代) なるコメディタッチな新キャラも登場。
前からレギュラーキャラでしたと言わんばかりに画面を賑やかし、いよいよ無国籍活劇の様相を呈す。
普通のシリーズなら異色作といえるレベルだが、シリーズ後半がもっと狂っているせいで損な作品。