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FLIRT/フラートのleylaのレビュー・感想・評価

FLIRT/フラート(1995年製作の映画)
3.7
NY、ベルリン、東京。場所と人を変え、ほぼ同じセリフと似た設定で展開される実験映画のようなハル・ハートリー監督のオムニバス作品。

三角関係に悩む男女を同じ設定で描きながら、少しずつ変化させていく。どう変わるかが楽しい。

「同じ状況が異なった場所で展開する際に
変化する活力の比較こそがこの映画だ」
監督の意図を劇中で役者が代弁するシーンがあります。

「この試みは失敗すると思う」というようなセリフも出てくるのが自虐的な遊び心が可笑しい。

東京編ではハル・ハートリー自身も出演。翌年、結婚することになる二階堂美穂と共演。若い永瀬正敏、松重豊も。

東京編だけ独特なベタな芝居で、前の2編とは雰囲気も違う。監督の日本へのイメージがそうさせたのかな。不評なようだけど私は面白かった。

ハートリー常連の役者たちも出てます。
ファッションや劇伴がいつもながら心地よくて安心できる。

エンドロールで新宿の喧騒の音だけが流れるのが洒落てました。
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