うめまつ

FLIRT/フラートのうめまつのレビュー・感想・評価

FLIRT/フラート(1995年製作の映画)
3.6
三カ国で繰り広げられる浮気者達の恋愛遊戯。開始早々致死量のお洒落に見舞われるので、好きなのに何故か無性に恥ずかしくてなって一時停止してしまった。洒落た人達が気取った台詞しか吐かない世界へようこそ。

この「同じ台詞を人と国を変えて演じる」という実験演劇風趣向、試み自体はとても好きだし、ハートリーの作風にも合ってると思うし、NY編(冒頭のベッドの絵が美しい、人が撃たれた横で踊る人最高)とベルリン編(ライムイエローの使い方素敵、看護師エリナ可愛い)はハマってて良いのだけど、東京編になった途端急に「日本ダサッッッ」ってなって勿体無かった。まずあの寺山修司Neoみたいなビジュアルの舞台稽古要る???絵的にもあまりいいとこないし、全員演技もバラバラで噛み合ってないしで、別の映画を観ているみたいだった。東京編だけ時間も予算もなくて、俳優も連れて来れなくて監督自ら出演してるんじゃ。。とか勘繰ってしまったな。

ただ濱マイク世代の為、リーゼントにスカジャン姿の永瀬正敏(20代後半)が出て来た時「おおおお俺たちの永瀬‥‥!!(懐)(熱)(涙)」みたいな気持ちになってテンション上がった。(映画と一切関係ない感想)永瀬さんはブレない永瀬印の演技をしていらした。ちなみに30代の松重豊さんも出て来て嬉しい。そしてラストに長い脚を投げ出して美味しいところを掻っ攫って行くハートリーが格好良過ぎるので「ここまでの諸々全部、自分の為のお膳立てやったんかーい」ってツッコミたくなった。観終わった気持ちは『終わり良ければ全てよし』
うめまつ

うめまつ