フランツ・カフカの短編「田舎医者」を元にしたアニメーション作品。
ほとんどホラーと呼べそうなほど、最初から最後まで不気味な雰囲気が充満している。建物や人間、その他ありとあらゆるものが歪み、物理法則を無視して拡大したり縮小したりする。遠近法は完全に無視され、そのぐちゃぐちゃした絵柄と相まってまるで子供が描いた絵が動いているかのように見える。
ストーリーも全く意味不明なんだが、原作のあらすじに目を通したら完全に忠実だったのでビビった(読んだ記憶はあるのになぜかストーリーラインすら覚えていない…)。確かに、この支離滅裂な、まるで白昼夢のようなストーリーは、本作のような、普通ではないタッチで描かれるのが正しいのだろうと思う。