吉田喜重「秋津温泉」~この悪酔い感は?
内容は非常にシンプルで個人的な世界なのに社会派大作の如くすごい豪華出演陣。そしてスタッフも最高水準レベル。岡田茉莉子さんも企画、衣装デザインまで携わり相当な入れ込みがうかがえます。
このような女の悲劇は世界中で大昔から様々な形で描かれ続けてきたことでしょう。そして現代でも飽くことなく。それだけ普遍的な主題なんでしょうが余計に作家性がなければついてけない。
では「秋津温泉」は?
吉田喜重初期の代表作という名に恥じない作品と思います。日本人の風土のような世界が余すところなく描かれて世評が高いのも頷けます。
だけどこの悪酔い感は何なのか?林光の音楽?単に私には敷居が高かっただけ?