これは凄かった。人の愛と欲の虚偽入り乱れ、当人にも把握しがたい内面を、映画的に映像として三角関係の表出として描き、高いレベルで成功している。
歌舞伎でも数年前に同じ演目を観たことがあるのだが、堤真…
堤真一演じる親のない青年の、居場所の無さから来る怒り。
愛が執着が憎悪に、簡単に変わる危うさ。
愛し方も愛され方も分からないまま、抱えきれない寂しさは暴力になる。
女が愛を注いでも、渇いた心には何も…
近松門左衛門作の人形浄瑠璃を五社英雄監督が映画化した作品。五社監督の遺作。原作をかなり改変してあるので別物として。
映画館で観て以来、何十年ぶりかに観ました。
大坂天満町の油屋・豊島屋お吉役に樋口…
どうしようも無い放蕩者の油屋の息子のどうしようもない話…かと思いきや。完全にこれファムファタルだ。理屈を超えた情念の毒々しさ、湿っぽさが激しい。五社英雄の描く女性は艶かしく、でも強い。
ラストシーン…
近松門左衛門の人形浄瑠璃からの映画化
伝統芸能をどのように表現されるか…
堤真一と樋口可南子の体当りの迫力の演技には、圧倒される。
これを何度もリハーサルをしたのかと思うと役者は腹を括って信念が…
女は魔物。・・・かたちは菩薩、心は鬼。
画面の色使いずっと美しいし、出てる女優さん全員綺麗で、たとえ話が詰まらなかったとしても映像として永遠に見続けられる。
主演以外でも、とにかく画面に映る女の人…
「肉体の門」を見て、五社監督の女性の描き方がステキだなと思い、こちらも見ました。
有名な話に情愛を絡ませての映画。舞台作品みたいに、感情の肉体表現がドラスティック。
故に、堤真一ボンの幼い純情さがす…
堤真一が良かった!
もちろん、樋口可南子はキレイで妖しすぎるし、それだけでも一見の価値ありなんだけど、
与兵衛がお吉と一緒にいたくて仕方ない感じとか
あんな風に想われたら幸せだと思う
最後は憎いだ…
松竹撮影所