カーズWSA

ホームレスが中学生のカーズWSAのレビュー・感想・評価

ホームレスが中学生(2008年製作の映画)
4.0
なんか良い話が観れて得した気分。

アルプススタンド〜に通じる青春の眩しさ、風の又三郎的コミュニティ外から来た人の溶け込み溶け込ませ具合い、深読み過ぎかもしんないけど映画を撮ることへの執念、この辺がうまく混ざって、役者さん達の演技の拙さも相まってグイグイ来ました。

人間のイヤな部分を見せつけられるような映画もありますが、それはそれで好きだけど、そういうのも人間の側面でしかなく、逆に素敵な部分をこれでもかとばかりに見せつけられます。登場人物はいいやつばっかり。

主人公の、王道ともいえる僕らの七日間戦争的決断。これはもうモロ青春で素晴らしい。
自分の主張があっても親は聞いてくれない、ならばと自分の好きなことをまずやり切ろう、映画を完成させよう、と。

とっても好感が持てたのは、決して映画に逃げてるわけじゃないとこ。彼はわかってる、この後に勉強しなきゃならんのちゃんとわかってる。

あの女子とのビミョウな感じ。編集してるとこの互いの視線良いです。
見てて、いやこれもうイケるでしょ先にチューしちゃえよ、って思ってしまった僕はクソ野郎でした。

主役3人の背景も最低限なのが逆に良くて、あんまそこ深掘りし過ぎちゃうとめんどくさくなっちゃうかな、と。

突然現れた謎のホームレスとの関わり。最初の物珍しさから段々クラスの一員となってくサマは風の又三郎の如く。微笑ましい。
あいつは一体何だったんだ、と思わされながら爽やかな感じ。

先生かわいいです。城定監督は女性を綺麗に撮るの毎度のことながら上手いと思います。

これはそこに見える事柄が楽しいかどうか、楽しいと思える人にはすっごく良い話だと思います。
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