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月曜日のユカのABBAッキオのレビュー・感想・評価

月曜日のユカ(1964年製作の映画)
3.5
 1964年日活、中平康監督。横浜を舞台に、虚無的に生きる小悪魔的な女ユカ(加賀まりこ)と彼女を愛人とするパパ(加藤武)、彼女に恋する若い船員(中尾彬)を軸にする関係を白黒画像で描く。ユカは誰かと寝ることは厭わないがなぜかキスだけは頑なに拒む。パパに対しては子どものように慕い、パパを喜ばせたいと願っている。船員はユカを独占したくて焦るがユカにかわされる。あくまで3人の関係は都会的で、映像、劇伴も当時の日本とは思えないほど洒落た雰囲気。しかし最後にはユカの行動の理由が暗示され、また二人の男は破滅していく。加賀まりこの小悪魔的美しさで知られる映画だが、東京オリンピック当時の日本の街並みをオシャレに描いた映画としても価値があるだろう。
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