籠の中の乙女のANNIEのレビュー・感想・評価

不気味で不条理な後味の悪い映画。決して万人におすすめできる作品ではないが、ヨルゴス・ランティモス監督が好きな方は是非観ておくべき。
タイトル通り、家族という籠の中に囚われた社会を知らない子ども達の物語。生活の描写がリアルで生々しく、効果音やBGMもなくほぼ無音。映画を見ているというよりは本当にこの家族の生活を遠くから覗いているような感覚になってくる。ラストにきっちり伏線は回収するが、その後どうなったかは視聴者の想像に委ねるというある意味残酷な終わり方。解き放たれたと信じたい。