恐らくとうに二十歳は超えているであろう子どもたちの小学生のような振る舞いが絶妙におぞましい。淡々と見せられる、マッドな家庭のルールが何だか宗教のようで、キリスト教原理主義の子どもたちを描いたジーザスキャンプをちょっと思い出した。
ただ、必死でルールを遂行しようとする父親は何だか笑える存在でもあって、飛行機を車で拾いに行くシーンなんかかなり好き。
この教祖様、息子の思春期には気がついたけど娘のには気がつかなかったのがだいぶ失態だったのでは。
終盤の展開、奇しくも最近ロッキーとジョーズを観たばかりだったので胸熱でした。長女が映画によって解き放たれた時の美しさは感動的。
うちでは飼い猫に、家庭内ルールを決めたり外に出ないように教え込んではいるものの、いつかうっかり新しい世界を知ってしまうかもなぁーとか思うと少し切ない。