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籠の中の乙女のcomaのレビュー・感想・評価

籠の中の乙女(2009年製作の映画)
3.9
ヨルゴス•ランティモス監督のデビュー作。これに比べたら「哀れなるものたち」などどうということもないエンタメだ。
にしてもこの作品の世界観あってこそ、今の成功があるわけで。監督を見出したカンヌ映画祭の多様性のレベルの高さには感心してしまう。

厳格な父親に監禁されている子供の悲しいニュースからのアイデアだと思うが、怯むことなくここまでデフォルメして独自のストーリーを作り上げるその自信がすごい。

子供たちは充分大人の二十代に見えるが妙に子供っぽかったり、「哀れなるものたち」のベラを思い出した。

長女役のアンゲリキ・パプーリァのダンスがとてつもなく狂っていて気に入った。
My favorite dance sceneに「哀れなるものたち」を加えたばかりだったのに、さらにプラスしてしまった。
彼女は「ロブスター」にも出演していたのか。なかなかの役者。
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