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籠の中の乙女のnozomiのレビュー・感想・評価

籠の中の乙女(2009年製作の映画)
3.6

ギリシャのとある裕福な家庭の父母は、3人の子供たちを家から一歩も外出させず、社会から隔絶させて育てていた。

子供たちに名前すら付けず、外の世界は恐ろしいと洗脳し、更に外の世界に関わる言葉については嘘の意味を教えるなど徹底した管理の中、父親は母親を含めた家族全員に対して絶対的な地位に君臨していた。

「ロブスター」「女王陛下のお気に入り」などの作品を手掛けたヨルゴス・ランティモス監督によるドラマ映画。

※今回あらすじはwikiから抜粋させていただきました。
 
家族というひとつの社会の中で、異常な程管理された子供達。

子供達は親の決めたルールに対し、嫌がるどころか当たり前のように従う日々。だって、外の本当の世界を知らないから。

すごく恐い映画です。数年前にスクリーンで観ましたが、かなりトラウマになった作品です。

以前にマット・ロス監督の「はじまりへの旅」を観ましたが、その作品に少し似てるかな…という印象を受けました。

この家族ほど異常でなくても、家族間でルールを決めていたりすることは稀ではないと思いますし、もっと規模が大きい所でいえば、抑圧や洗脳といったカルト的な要素は社会の中でもよくある話なのかもしれません…。

知識って簡単に植えつけられてしまう…って事を体感できる作品です。

好みというより、この作品の本質的な所は為になるので、興味のある方は是非。
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