るーこ

籠の中の乙女のるーこのレビュー・感想・評価

籠の中の乙女(2009年製作の映画)
4.5
個人的に人生のトップ10に入る映画。
全90分の内、最初の60分はハッキリ言ってつまらない。
舞台の家庭の歪な教育も、ちょっと笑えるぐらいで殆ど意味が無いように思える。
ホームスクールの文化が無い日本では尚更だ。
ただ、その60分の間に主人公の子供達と同じ閉塞感、虚無感を共有する事が出来れば占めたもの。

個人的な話だが、私もどうしようもない子供時代を送っており、「このまま生きてて何か良いことがあるのか?」と思ったものだが、サブカルチャー(娯楽作品)を趣味にする事によって生きる希望が見えた一人である。
まあ、要するにダメなオタクです(笑)

でももし、私と同じように人生を娯楽(生きる為だけなら本来必要の無いモノ)によって救われた人には最後の30分、主人公の長女があるモノを見てからの変化は、非常にカタルシスを感じる事が出来ると思う。人生、大切な事を教えてくれるのは親だけではないのだ。
るーこ

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