マーくんパパ

オーソン・ウェルズの オセロのマーくんパパのレビュー・感想・評価

3.9
ムーア人を嫌う部下イアーゴの奸計で愛妻デスデモーナの浮気を疑い殺してしまうムーア人凱旋将軍オセロのシェイクスピア悲劇をオーソン・ウェルズが監督&主演で映画化。2人の棺を担いだ長く延びた黒い影の葬列、仰角俯瞰を織り交ぜたカメラワークと冒頭からウェルズの才気が発散。このカメラ構図とモンタージュ、『第三の男』にどこか似てる、地下水道シーンは『第三の男』観てるような錯覚になった。資金尽きて製作に丸4年費やしたとか、ワンシーンごとに凝りに凝った撮り方駆使して人物の心の内面も暴き出すウェルズの執念の作品で見応えありました。オセロゲームの語源(白人と黒人)なんだってね。