竜平

さまよう魂たちの竜平のレビュー・感想・評価

さまよう魂たち(1996年製作の映画)
3.8
マイケル・J・フォックス主演。フェアウォーターという田舎町で起こる連続不審死事件に、何やら心霊調査を生業としている男フランク・バニスターが挑むことに、という感じの話。ホラーコメディ的ファンタジー映画。

監督が『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソンで、今作は彼のハリウッドデビュー作でもあるとのこと。そんで製作総指揮がロバート・ゼメキス。時代を大いに感じるVFXが全編通して印象的。町にて現在進行形で起きている謎の事件と過去にあったという惨殺事件と、そこへ現れるJ・フォックス演じるちょっぴり胡散臭い主人公、という構図がまずあるんだけど、ここらへんを明かしてく流れも結構楽しかったりするからあんまり記さないでおこうかな。そうそう、初めこそコメディ調で、なんともシンプルな話かと思いきや徐々にいろんな設定が見えてきたり、また二転三転していく展開というのがおもしろい。人物とか出来事とか、過去とかその他のエピソードとか、いろいろ出てくるけどどれも無駄なく使われてしっかりと消化されていくという。で、ホラーというよりはファンタジー、そんでスピリチュアルだったりするんだけど結びついていく様はサスペンス的でもあったりして作品としての旨味が非常に多い。終盤の霊とのガチバトルとか見もの。なんやかんやで「死」というものを絡めつつ、ベタな展開でもちゃんとグッとくる感じに仕向けてくるのも素敵だなと思う。前述したように時代が時代だし映像こそ古くさいけども、たぶんもっと幼い時に見てたら今でも自分の中のお気に入り映画になってたんじゃないかなと、そんな予想も加味してこの点数。監督と更に脚本にも携わってるピーター・ジャクソン、それこそ出てくる亡霊がどことなく『ロード・オブ〜』っぽかったりしてそこでもニヤリ。

関係ないんだけど『フルメタル・ジャケット』の鬼教官役の俳優が出てくるの笑った。てか『バック・トゥ・ザ・フューチャー』以外でマイケル・J・フォックス初めて見たかも。佇まいとか喋り方とか、なんだろうね彼のこの溢れ出る魅力、好き。
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