千年女優

さまよう魂たちの千年女優のレビュー・感想・評価

さまよう魂たち(1996年製作の映画)
3.5
事故で妻を亡くした際に交霊能力を身に着けた中年男性で、交友を持つ様になった三人の幽霊の助けを借りて悪霊詐欺で生計を立てるフランク・バニスター。ある日、連続殺人鬼バートレットの未亡人パトリシアを担当する女医のルーシーと出会った彼が、町を騒がせる不審な連続突然死の裏にある陰謀に対峙する様を描いた超常コメディです。

故郷ニュージーランドでキャリアを始めて世界的な知名度を高めていったピーター・ジャクソンが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のロバート・ゼメキス製作総指揮、マイケル・J・フォックス主演で手掛けた1996年公開作品で、作品自体は賛否両論ながら代名詞となる特殊映像が高評価で後の指輪物語やキングコングの監督へと繋げました。

コメディとホラーの融合を目指しつつ推進力には怪事件解決のサスペンスを用いる物語自体は美味しいとこ取りとは行かず整理不足でごった煮感は否めません。それでもフォックスの往年の存在感がコメディの、ジャクソンの特殊映像への拘りと悪趣味がホラーとサスペンスの効果を高めていて、煩雑ながらも作品の熱量を上げている一作です。
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