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さまよう魂たちのhorahukiのレビュー・感想・評価

さまよう魂たち(1996年製作の映画)
3.9
幽霊が見える主人公が、死神による連続殺人を止めようと奔走するドタバタ系コメディホラー。監督ピータージャクソン、主演マイケルJフォックスってだけでテンション爆上げなとっても楽しいファミリームービーです♫

あらすじ…
事故から生還したことで霊が見えるようになった主人公。仲良しの霊を何体か引き連れてポルターガイスト現象を起こさせ、それを鎮めて金を稼ぐという悪どいことをやって生計を立てていた。ある日、鎌を持った霊が人の心臓を握りつぶすところを目撃する。その霊が連続殺人を起こしてることに気づいた主人公は何とか退治しようと奮闘するが…。

90年代のちゃっちいCGによる心霊現象にまずテンション上がります!

妻の死と引き換えに授かった霊視能力。それを汚いことに使う主人公。それは恐らく妻の死への責任と後悔の裏返しでしょうね。妻を死から救えなかったことにより、自己の存在価値すら見失ったゆえの自暴自棄。そして、その能力は他人に到底受け入れてもらえるようなものではないし、話しても誰にも信じてもらえない。霊視能力それ自体が主人公の精神面での孤独と牢獄を象徴している。本作は、妻の死によりどん底の孤独を抱えた主人公が、他者の救済をすることで自分自身も救済される物語。

本作は、悪どいことをしてる主人公が無償の人助けのために奔走する。そしてヒロインのために文字通り命を賭けた救出作戦に出る。それは孤独という地獄の中で見つけた希望だから。授かった能力を利己的な目的でしか使ってこなかった主人公が他者のためになりふり構わず行動する姿は胸が熱くなりますね。そして、あの許しのシーンはマジで泣きそうになりました(T ^ T)器が大きすぎる!

そしてコメディとしてもめちゃくちゃ楽しい!主人公と友だちの霊たちとのやり取りがアホっぽくて笑えるし、しっかりそれぞれ見せ場を設けるあたりが丁寧。主人公はエクソシストのような活動をしてるけど、しっかり深夜料金とか割増料金取るあたりが笑えますね。『ナイトメア・シスターズ』のクソ神父っぽい(笑)

一見関係なさそうな事柄をばら撒きながら、しっかり一本に収束していく中盤からクライマックスもさすがの安定感。ちゃんとグロも仕込んでくるあたりピージャクらしい(笑)

ピータージャクソン監督にはまたホラー撮って欲しいです!本作と『ブレインデッド』しか見てないのですが、『バッド・テイスト』と『怒りのヒポポタマス』も見てみたいですね♫本作はグロやホラー苦手な方でも笑って泣けてほっこりできるとっても楽しい映画なのでオススメです(*^^*)
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