ポンコツ娘萌え萌え同盟

暗黒街の帝王レッグス・ダイヤモンドのポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

4.2
再鑑賞。
20年代の暗黒街を舞台にダントンが演じるレッグス・ダイヤモンドという一人の冷徹で凶暴なギャングを異常なテンポの良さで映される。

そのあまりのテンポの良さと息をつく暇すら与えない脚本と映像は、
あまり人間らしい愛や心情を映さずただ目的のために行動していく、レッグス・ダイヤモンドの彼の成り上がりと破滅な人生と人間性のよう。
だけど結局栄光の果てには空虚で、余裕すらもなくなり荘厳な最後でもなく惨めに散っていく彼は最後のアリスのセリフこそが全てだ。

前に見たときに『犯罪王リコ』や『暗黒街の顔役』などの1930年代の栄枯盛衰なギャング映画の脚本を彷彿したけど、改めて本作は1930年代にあった栄枯盛衰ギャング映画を正当にグレードアップした作品だなと思った。
まあ舞台が1920年代なので少なかず意識してる点はあるだろうけど、映像とかも。
とはいえ一方でその時代の象徴であるアル・カポネではなくレッグス・ダイヤモンドをモデルにしてるのもあり、最後が時代の終わりでもなく、終わった時代に取り残された、という感じもまた本作の彼の空虚さ強く思わせる。

あとオープニングがけっこう好き