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ミッドナイト・イン・パリのmygのレビュー・感想・評価

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)
4.0
パリの魅力がいっぱい詰まった作品。音楽もさることながら、設定もロマンがあってちょうど良い。確かに、パリって何か起きそうな気がする。

ちょっとニッチで不器用な主人公ギルのキャラクターも、煌びやかで美しく芸術家の雰囲気を出しているキャストも、夢を見ているような過去の時代の再現も、とても素敵。

「屋根裏部屋で暮らしたい」と言い出すギルに、ポールが「結核になるぞ」と返す冗談もセンスがあると思った。

ギルがすっきりとした後のラストのシーン。恋の街パリに突然の雨、美しい女性。ああ風情がある…。

まさか「BACK TO THE FUTURE」シリーズの鑑賞後に、図らずしもタイムスリップ映画をまた観ることができるとは。ただ「BACK TO THE FUTURE」と大きく異なるのは、「BACK TO THE FUTURE」は過去や未来に行って真実を変えることはリスキーなものだと提示している。それに対して本作は、過去の黄金期と思っているものは実は”隣の芝生は青いもの”、ということを提示してくれている点だろうか。

それにしても芸術の予備知識があまり無かったことは遺憾だった。もし知識があればとても楽しめただろう。
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