灰田

ミッドナイト・イン・パリの灰田のネタバレレビュー・内容・結末

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

僕はレイチェル・マクアダムスと雨が好きなんだけど、この映画ではレイチェルは雨が嫌いみたいだった。

この1時間半の映画はラスト3分までの余興だったんじゃないかと思わせるくらいラストシーンがいい。夜景が水面に反射する川辺に2人が向き合っている。主人公とガブリエルは未来への希望と少しの不安を抱えた多くの男女がそうであるように奇妙な距離感を保っている。しかしそこに雨が降り出すと2人を遮っていたものが溶けて親密な空気に変わる。
新しい生活が彼の描く小説にいい影響を与えることを願わずにはいられない。

懐古主義は拒絶だよ、苦悩する現代へのね
博学であるかもしれないけど自分の間違いを認めないプライドの高い人(名前は忘れた)はどうにも尺に触るなと思っていた。それでもこのセリフだけは20%くらい共感できた。悩んで現実から逃避したくなった時人は過去を思い出す。あの時は楽しかったな、良かったな。だとか。主人公は過去を自分の中にしまって未来を生きる決意をしたわけだけど、僕もそういう心構えを忘れずにいられたらと思う。
灰田

灰田